優しさを胸に抱いてについて考えてみた。
"今までの優しさ胸に抱いて"
2013年5月8日に発売された、堂本剛初のカバーアルバム「カバ」の初回盤に収録されているこの曲。
1997年に「LOVELOVEあいしいる」の企画内で作られた記念すべき処女作なのです。
音源化を希望していたファンの方も多いはず。
しかしこれ。1997年に作られたものと歌詞が違うのです。
2番を作ってなかったと思っていたらしく、新しく書き綴ったものがこの作品。
あとから2番も歌詞も見つかったけれど、10代の時の自分自身と30代の現在を繋いだものとなっています。
10代の歌詞を殺さないように丁寧に仕上げられているのも、魅力のひとつです。
恋人との別れを物語っているこの曲は、1番と2番でガラリと印象が変わっています。
それもきっとたくさんのものを吸収した剛くんらしいなと最初聴いた時思いました。
"そっと蒼をゆるした空が"
なんて、とても切なくて儚くて。
この曲の主人公の「僕」は、愛を紡げなかったことを悔いて空を見上げているのかな、とか。
剛くんの描く世界は、物語として絵が浮かぶんですよね。
この楽曲も、確かに終わった恋の歌です。
でも、別れの哀しみだけが歌われているものじゃない気がします。
曲を聴いてからでも、聴く前でもいいです。
一度、歌詞だけをじっくり見てもらいたい、そんな作品です。